へるめーす君の品定め ~気ままに5つ星check!~

個人的な趣味や興味がある事柄に触れて、その感想を正直にお伝えします。

小説 銀漢の賦

銀漢の賦 (文春文庫)

銀漢の賦 (文春文庫)

 

                        出典:https://www.amazon.co.jp
前回、葉室麟蜩ノ記を紹介しました。

葉室麟の入門編ということを書きましたが、今回紹介する銀漢の賦は、葉室麟の真骨頂と言いますか、これぞというど真ん中の作品です。

表紙を見て下さい。タイトルこそ主張していますが、派手さがなく(絵の悪口ではないです💦)初見ではなかなか手が出ないのでは、と思います。(個人的に)

しかし、読んだことのない人は幸せです。だって、これから楽しく読めるのだから

この本をすすめしたい人種は、ずばり組織人。そう、サラリーマンです。世のサラリーマンに是非読んで頂きたい。

時代小説全般に言えるのですが、武家社会(封建社会)は、まさに、サラリーマンの属する組織に置き換えることが出来るのです。

取締役は、殿様やその親族。重役は家老。課長は奉行って具合です。こうやって変換して読むと、時代小説は身近なものになり痛快で面白い。池井戸潤の小説に重なりますよ。

この銀漢の賦は、組織人にとって切っても切れない出世の話しや、年数を経過しての同期との関係性、武士としての矜持などが絡み合って、この時代に生きるサラリーマンのバイブルになるような気がします。読み終えた後、僕は気持ちが楽になりました。

     へるめーす君check!

       ※葉室麟の作品の中では:★★★★★

       ※組織人以外はどうよ :★★☆☆☆

       ※忍法がどう凄いのよ :☆☆☆☆☆

       ※表紙絵が渋いぜ   :★★★★☆