小説 妖星伝
ページ数2507となっている半村良の「妖星伝」の紹介です。
数字に、まじかっ、と内心驚き、購入を躊躇う、よもや購入しても挫折ってパターン・・・・・・
最初に断っておくと、万人にはお薦めできません。
物語の長さも理由ですが、予備知識なしでは危険です。
想像以上に話が斜め方向へ・・・・・・
描かれているのは江戸時代の日本。
そこで、妖怪退治やら立身出世の物語を想像して読み始めると、おそらくは前述のとおりの挫折が待っています。
だからこそ、妖星伝が少しでも気になったら(昔から気になっていた)、この記事をよく読んで心を決めて下さい。
物語は、人の幸せとは対極の存在である鬼道という集団を中心に描かれます。
鬼道と神道は表裏一体。
歴史の影には常に鬼道あり。
こう書くと、オカルト的な要素を含んだ闇の集団と光の集団の戦いの物語なのかと思いますよね。
しかし、そう単純な話しでは終わらないのです。
じゃあ、どんな物語なのよ、と言われればーーー
そうですね、端的に言えば、
〇この星とは?
〇そこに芽吹く生命とは?
〇運命とは?
〇昭和時代のエログロ要素
等々、超ビックスケールの物語なのです。
※エログロについては、後日の菊池秀行作品の紹介記事にて
読み応え十分、先の展開はまず読めないでしょう。
読んでいて似ている感覚になった作品は、小松左京の「果しなき流れの果に」です。
読んだことがある方は、そういうことです。
先の展開が読めなくて、超難解な・・・・・・
じっくりと読書に浸れる時間がある人は、是非とも読んでみて下さい。
現実逃避にもいいかも。
後半は難解すぎて夢の世界の道先案内人にもなります。
実際、僕も寝る前に少しづつ読んでいました💦
気が付けば、朝ですよ。悪口ではなく、それだけ読み応えが・・・・・・
読んだ方は是非とも感想を聞かせて下さい。
最後に、この物語は大きく広がった話が、きちんと完結しています。
純粋に、面白い、と手放しでお薦めできませんが、完成度が高い作品だと思います。
不思議な魅力があるんですよね。
今(記事作成当時)ならKindle Unlimited会員は追加料金なしで読めますよ。
へるめーす君check!
※長編時代小説耐性あり:★★★★☆
※通勤通学のお供に :★☆☆☆☆
※エログロ好き :★★★☆☆
※鬼滅好き :☆☆☆☆☆